無断課金事件の第二話です。
「家族に裏切られたように感じた夜。
涙の本当の理由は“12万円”ではなかった。
第一話では、子どもの無断課金に気づいた日の出来事を書きました。
第二話では、あの日の私の“心の中”を静かにほどいていきます。
【① お金の問題ではなかった】
12万円という金額は決して小さくありません。
けれど、あの日の私が泣き叫んだ理由は、
その金額そのものではありませんでした。
例えば財布を落として12万円を失ったとしても、
もちろんショックではあるけれど、
あそこまで感情が暴れることはなかったと思うのです。
だから、あれは お金の問題ではない。
心はもっと別のところで傷ついていた。
【② 子どもの問題行動だけでもなかった】
無断課金が発覚した時、
悲しさと怒りは確かにありました。
でも私は、落ち着いたらすぐに
“ではどう対処するか”
を考えるタイプです。
・警察への相談
・青少年サポートセンター
・再発防止策
・返済の約束
・一緒に暮らすためのルールづくり
淡々と、できることを積み上げる――
そういう性格です。
だから、もし本当の原因が
「課金したことそのもの」だけなら、
あそこまで取り乱さなかった。
【③ 私が一番傷ついたのは“味方がいない”感覚だった】
あの日、私を崩したもの。
それは、お金を失ったことでもなく、子どもの行動そのものではなく、
**「味方だと思っていた家族からの裏切りに感じたこと」**でした。
もちろん、子どもに責任を負わせるつもりはありません。
小学生の子が
父親の難病のしんどさを理解しきれるはずもない。
家族の構造も、家計も、心の負荷もわからなくて当然です。
でも――あの時の私は限界だった。
朝から晩まで働き、
介護と家事に追われ、
未来の不安も抱えたまま、
“誰にも寄りかかれない生活”を続けていた。
そんな中で起きた無断課金。
あれは私にとって、
「家族の一員として支えてほしい」
という小さな願いを
完全に否定されたような感覚
だったのです。
【④ 私の中にあった“孤独”と“報われなさ”】
あの日、感情が爆発した理由。
それは、
「私のがんばりが誰にも伝わっていない」
「私の苦しさを、誰も気づいてくれない」
そんな“報われなさ”が、
ずっと下のほうに積もっていたから。
頑張っている人ほど
「ここまでは崩れまい」
と踏ん張る。
私は長年そうやって踏ん張ってきた。
でも限界を超えると、
涙は怒りの形で溢れてくる。
本当は怒っていたんじゃない。
悲しかったんだよね。
【⑤ 私の本音を言葉にしてみると】
あの日の私の心は、
きっとこう言っていた。
**ねぇ、私一人で全部抱えてきたよね。
お父さんの介護も、店の仕事も、家のことも。
本当に限界まで頑張ってきたよね。でもなんでこんな時に、
私を苦しめる側に回ってしまうの?私だって、誰かに少し支えてほしいんだよ。
わかってほしい気持ちが、
いっぱいあったんだよ。**
涙の正体は「孤独」だった。
そして「味方がほしい」という、
ごく自然で健やかな欲求だった。
【⑥ 整えてみると見えてきたこと】
あの事件は確かにつらかった。
でも、私にとっては
自分の心の奥にあった痛みに気づくための出来事だったのだと思います。
私は一人で生きているわけじゃない。
家族の形は不完全だけど、
支え合う形はこれからつくっていける。
そんな見え方ができるようになったのは、
あの日の涙のおかげでした。
【ここからまた歩いていく】
第二話では、私自身の感情を深掘りしました。
次の話では、
“その先の再生“について書いていきます。
家族は、完璧じゃなくていい。
ただ、お互いの人生を
少しずつ整えながら進んでいけばいい。
私はそう思っています。
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