夫が働けなくなった日──障害年金が教えてくれた「保障の本当の役割」

夫の体調が少しずつ崩れていったのは、今思えば何年も前からだった。

いきなりすべての仕事ができなくなったわけじゃない。
「今日はちょっと動き悪いな」
「この作業、前より時間がかかるな」
そんな小さな違和感が、気づけば重なっていった。

動ける範囲が少しずつ狭くなり、
できないことが増えていき、
仕事量も減っていった。

そしてある日、
自分の身の回りのことも難しくなって、
最終的には介護が必要な状態になった。


目次

■ 大黒柱が倒れるという現実

その頃の私は、心の中が常にざわついていた。

子どもはまだ小さい。
住宅ローンもある。
事業のローンもある。
夫は働けない。
それどころか介護が始まる。

どこを向いても壁で、
「八方塞がり」という言葉がぴったりだった。

あの頃の私は、睡眠も浅くて、未来のことを考えると胸がぎゅっとなる。
何を優先したらいいのかもわからなかった。


■ 障害年金という“支え”を知った日

必死に情報を集める中で、
「障害年金が受け取れるかもしれない」
という可能性を知った。

すぐに社会保険労務士さんに相談して、
手続きをお願いした。

結果として夫は障害年金を受給できることになった。

もちろん、
介護費用のすべてが賄えるわけじゃない。
現実はそんなに甘くない。

でもね、
それでもものすごくありがたかった。

「収入がゼロではない」
「制度に支えられている」
そう思えるだけで、心の底に一本、支柱が立つ感覚があった。


■ 等級も金額も人によって違う

障害年金は、
・障害の等級
・厚生年金か国民年金か
・加入期間
・初診日の扱い
など、ものすごく細かい条件で金額が変わる。

だから一般論ではなく、
必ず年金事務所か社労士さんに直接相談した方がいい。

でもこれは確実に言える。

障害年金は、働けなくなった時の大きな安心材料になる。

制度って冷たく感じることもあるけれど、
実際に助けられると、その存在の意味が身に沁みる。


■ ここで気づいた…「保険は足りない分だけでいい」

夫が働けなくなった時、
私が一番恐れていたのは「収入の途絶」だった。

でも障害年金があることで、
“支えの土台”ができた。

すると自然とわかったことがある。

保険は“全部を守るもの”ではなく、
公的制度で足りない部分だけを埋めればいい。

・障害年金
・医療保険
・貯金
・就業不能保険
・家計のバランス

これらを総合的に見て、
“必要な保障額だけ”に絞るのが一番ムダがない。

当時の私は必死だったけれど、
今振り返るとすごく学びの大きい時期だった。


■ 働けなくなるリスクは、誰にでも静かに近づく

年齢や環境に関わらず、
「明日働けなくなる」可能性はゼロではない。

だからこそ、
・公的制度を知ること
・家計の土台を整えること
・必要な保障だけを持つこと
これは大人の生活戦略だと思っている。

あの頃の私が一番必要としていたのは、
“未来の安心の設計図”だった。

その設計図の中心に、公的保険があることを覚えて置いてください。


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この記事を書いた人

菊池百合子|50代・飲食店経営・海と山のある地方都市在住
家を手放して暮らしを再設計し、
50代からのお金・不動産・介護・働き方を整えてきた生活者です。
不動産売却の実体験、介護と仕事の両立、NISAや高配当株の運用など、
「人生後半を軽やかに生きるヒント」を等身大で発信しています。

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